疎水クロマトグラフィー

 
疎水クロマトグラフィー(Hydrophobic Interaction Chromatography: HIC)は、高塩濃度溶液中で、たんぱく質などの疎水部分と充填剤に導入された疎水基とが吸着することを原理とした分離モードです。

試料を疎水性の違いで分離できるため、イオン交換クロマトグラフィーでは分離できない構造異性体や凝集体などを効率よく分離できます。また、核酸類や糖類などの親水性不純物は吸着しないので容易に分離することができます。
塩濃度を高くしても体積変化が少なく、種々のたんぱく質をよく吸着します。

充填剤の疎水性は、TOYOPEARL® Ether-650 <  PPG-600 < Phenyl-650 < Butyl-650、 Phenyl-600、Butyl-600、SuperButyl-550 < Hexyl-650の順に強くなっています。

 

 

 TOYOPEARL Ether-650は、疏水クロマトグラフィ―用充填剤です。
親水性ビニルポリマーを基材としたHW-65(たんぱく質排除限界分子量5×106)にオリゴエチレングリコール基を導入しています。

 TOYOPEARL Ether-650 (M, S グレード) TSKgel Ether-5PW (20 及び 30 µm)
 

TOYOPEARL PPG-600は抗体(IgG)に適したポアサイズの基材にポリプロピレングリコール基を導入した充填剤です。

 TOYOPEARL PPG-600 ( Mグレード)

TOYOPEARL Phenyl-650は親水性ビニルポリマーを基材としたHW-65(たんぱく質排除限界分子量5×106)にフェニル基を導入しています。
TOYOPEARL PPG-600、Butyl-600、Phenyl-600は抗体(IgG)に適したポアサイズの基材にポリプロピレングリコール基、ブチル基、フェニル基を導入した充填剤です。

 TOYOPEARL Phenyl-650 (C, M, Sグレード)  TSKgel Phenyl-5PW (20 及び 30 µm)
 TOYOPEARL Phenyl-600 (Mグレード)   TOYOPEARL Phenyl FT-750 (Fグレード)

TOYOPEARL Butyl-650は、親水性ビニルポリマーを基材としたHW-65(たんぱく質排除限界分子量5×106)にブチル基を導入しています。
TOYOPEARL Butyl-600は抗体(IgG)に適したポアサイズの基材にブチル基を導入した充填剤です。
TOYOPEARL SuperButyl-550は、HW-55(たんぱく質排除限界分子量7×105)にブチル基を導入した高吸着タイプの充填剤です。

TOYOPEARL Butyl-650 (C, M, Sグレード) TOYOPEARL Butyl-600 (Mグレード)
TOYOPEARL SuperButyl-550 (Cグレード)  

 

TOYOPEARL Hexyl-65は、疏水クロマトグラフィ―用充填剤です。
親水性ビニルポリマーを基材としたHW-65(たんぱく質排除限界分子量5×106)にヘキシル基を導入しています。

TOYOPEARL Hexyl-650 (Cグレード)