イオンクロマトグラフィーシステムIC-2010のメンテナンス方法を掲載しています。
ここではポンプのチェック弁洗浄方法を説明します。
チェック弁が汚れるとポンプの動きに同期した細かな圧力変動が発生します。
チェック弁を洗浄して、送液を安定させましょう。
1. 両口スパナ(1/4"×5/16"および12×14mm)、ポンプ呼び水用配管(本体付属品)、シリンジ及び超音波洗浄器を用意して下さい。
2. 装置本体で操作を行うために、PCを切るか、USBケーブルを抜いて下さい。送液中ならFLOWキーを押して送液を停止します。
3. チェック弁に接続している吐出側配管及び吸引側配管を外します。
吐出側
吸引側
4. 両口スパナ12mmでチェック弁を外します。チェック弁は吐出側、吸引側で内部構造が異なっています。取り付け時にわかるようにしておいてください(矢印が刻印されています)。
5. チェック弁の向きは以下の通りです。
6. 取外したチェック弁を純水を入れたビーカーに入れ、超音波洗浄器にて約15分洗浄を行います。
チェック弁交換の場合には、新品のチェック弁を用意します。
7. 洗浄したチェック弁または新品のチェック弁を取り付けます。このときチェック弁の向きを間違えないようにしてください。
チェック弁の取り付けは、両口スパナ12mmを用い、チェック弁のネジ山が見えなくなるまで、締付けてください。
8. 吐出側チェック弁に配管を取り付けます。オシネを手で締め付けた後に、両口スパナ1/4"で約90度増し締めします。
両口スパナでのオシネの増し締めは、90度を超えて行わないでください。
9. 吸引側チェック弁に配管を取り付けます。
10. ドレン配管を外してポンプ呼び水用配管とシリンジを接続し、ドレンバルブを開き(ハンドルを12時方向にする)、シリンジを引いて呼び水を行います。液がシリンジ内に引き込まれることを確認します。
11. 液がシリンジに満たされエアが出なくなったら、ポンプ呼び水配管を外し、ドレン配管を接続します。
12. ドレンバルブを開いたまま(ハンドルが12時方向のまま)で、10分くらい送液します。
13. ドレンバルブのハンドルを時計回りに回し、バルブを閉めます。3時方向くらいで止まります。
14. モニターの圧力表示を確認して下さい。圧力値が正常か?変動がないか?を確認して下さい。
15. 通常より圧力が低かったり、圧力変動が大きい場合はもう一度ドレンバルブを開いて10分位送液を行ってください。
16. 圧力が安定していたら、ポンプ部に液漏れがないかを確認します。液漏れがなければ作業終了です。